海外ボランティア活動・CECジャパンネットワーク

参加者レポート

もっと滞在することができれば・・・

F様 (20代 2016年3月参加)
【 参加した国 】:タイ
【 参加しようと思ったきっかけは? 】:
私が、今回1週間という短い間でしたが、素晴らしい時間を過ごすことができた、タイの孤児スクールでのボランティアに参加したきっかけは、大きく2点あります。
1点目は、私は子どもが好きだからです。子どもたちは様々な個性をもち、多くの可能性を秘めています。日本だけでなく、海外の子どもたちとも関わり、現地の子どもたちの可能性を広げる手助けを少しでもしたいと考えました。私は、現在大学生で、将来は教師となり、多くの子どもたちと関わり、その子どもたちに学ぶことの素晴らしさや、人と関わることの楽しさ、挑戦することの大切さなど、他にも様々なことを子どもたちに伝え、子どもたちと一緒に私も成長していきたいと考えています。私は、大学生活の中で、学校や社会福祉施設でのボランティアや実習を通して、多くの子どもたちと関わってきました。その中で、子どもには、それぞれ異なった個性があり、その個性を伸ばすことの大切さに気付きました。そこで、大学の春休みの期間を利用し、友人の勧めで海外の教育や子どもたちの様子を、実際に関わりながら理解することができる、タイのボランティアに参加しました。
2点目は、タイの子どもたちに、少しでも日本のことを知ってもらい、日本の言語や文化に触れることを通して、とにかく子どもたちと一緒に楽しみたいと思ったからです。英語は話せますが、タイの言語はほとんど耳にしたことがなかったので、どのようにコミュニケーションをとればよいのか不安が少しありましたが、私の行動力と、持ち前の明るさ、子どもへの教育的愛情があれば大丈夫だ、という自信をもってボランティアに申し込み、参加させていただきました。

【 活動内容と、その活動時間等 】:
活動内容は、Summer Vacationでしたので、授業に参加したりといったことはありませんでしたが、課外活動(吹奏楽部、サッカー部の活動、学校行事など)を見学したり、実際にその子どもたちと、活動を通して関わることができました。また、日本から持ってきた縄跳びや折り紙、ボールなどを使って、子どもたちと一緒に遊んだりしました。朝は、毎日早くに起きて、子どもたちと一緒に食堂まで行ったり、朝食の配膳を行ったりしました。初日は朝早く起き過ぎて、朝食づくりの手伝いをすることができました。
一日のおおまかな流れについて、朝・昼・夕に分けてお話しします。朝5時30分ごろに起きて、シャワーを浴び、子どもたちと一緒に食堂へ行きます。エイ先生の作る朝食を食べます。とても美味しいです。男子寮と女子寮の子どもたちと遊ぶ道具を宿屋から持ってきて、寮へ行き子どもたちと遊び、そこで日本の文化・言語やタイの文化・言語を子どもたちと共有しながら楽しみます。そして、日本でいう吹奏楽部の子どもたちと関わり、演奏を聴いたり、休憩時間の時は私がピアノを弾いたり子どもたちと一緒にダンスをしたりし子どもたちと楽しみます。
午後になれば、近くの食事をすることができる店へ行き、同じボランティアの方と一緒に食事をします(ここの店のおばちゃんには1週間ずっとお世話になり最後には見送ってくださった)。様々なメニューがあり、とても美味しかったし、周りのお客さんとも会話することができ、楽しい昼食でした。昼食を食べ終えると、再び寮へ行くか、吹奏楽部の子どもたちと関わる。また、私の滞在した1週間は歯科医の方がボランティアで学校へ来ており、子どもたちの歯の検査や治療を行っていました。子どもが順番待ちをしている時間には、歯科医のボランティアの方と一緒になり、子どもたちとビンゴゲームをしながら楽しみました。ここで、タイの数字をほぼマスタ―しました(笑)。さらに、日本の数字の発音なども周りの子どもたちに教えるととても興味深そうで、私に多くの質問をしてくれました。
夕食の時間では、ボランティアの方と一緒にエイ先生の作るご馳走をいただきました。ここで、ボランティアの方と一日のエピソードを話したり、お互いのことを話したりし、とても楽しい時間でした。そして、少しだけ時間があったので宿屋に帰らなければならない時間まで、寮の子どもたちと、アルプス一万尺をしたり、かごめかごめをしたり、折り紙で作った駒を回したり、目隠しおにごっこをしたりしました。前に来たボランティアの方が教えていたのか、遊びをとても上手に行っていました。さらに、日本の伝統的な遊びだけでなく、タイの子どもたちが普段するような遊びを一緒に行ったりしました。夕方ではありましたが、私たち日本人と遊ぶことがとても楽しいらしく、子どもたちも私たちもとても汗をかきました(笑)。その後、宿屋に帰り、私は、その日に出会い関わった子どもたちや先生のこと、その日の出来事を忘れたくなかったので、日記ノートを作り、そのノートに日記を書きました。そして、次の日にどのような遊びをすればもっと子どもたちは笑顔になってくれるか、案を考えたり、したいことを考えたりしながら就寝しました。
1週間の中で、バスでアユタヤへ行き観光地を巡ったり、像に乗ったり、買い物をしたりすることもできました。また、吹奏楽部の子どもたちの演奏会にも連れて行って下さりました。

【 参加期間中の面白い発見、感動したエピソード(字数無制限) 】:
この1週間の中での面白い発見は、まず、日本からタイに着き、学校まで移動する際に、道路がとても広かったことやヘルメットを被らないライダーがスピードを出して何台も通り過ぎていったことです。さらに、その驚きをタイの子どもたちに伝えると、その子どもも、「私もバイクに乗るよ」と言ったので、再び驚いたし、面白い発見でした。また、女子寮の敷地内に、チョンプーという果実がなっている木があり、その木を8から10歳ほどの女子生徒が軽々と登り、チョンプーの実を下にどんどん落としていくので、身軽さに驚きました。そのチョンプーの実を袋に詰めてプレゼントしてくれて、ボランティアのみんなで食べることができ、リンゴのような味がして、とても美味しかったです。
感動したことは、特に、子どもたちや先生との関わりの中でとても多くありました。まず、学校へ着き、何か自分にできることを探していると、子どもたちが集団で座っておしゃべりをしており、覚えたてのタイ語で「こんにちは」と挨拶をすると、私に対してとても興味を持ってくれて、「何歳ですか!」「名前は何ですか!」と、私のタイ語ハンドブックを指さしながら多くの質問をしてくれました。私自身、初めての海外で、どのようにして、子どもたちとコミュニケーションをとろうかと少し心配していましたが、子どもたちのおかげでその心配は取り越し苦労でした。子どもたちとの会話を通して、私自身がタイの文化や言語を学ぶことができましたし、子どもたちも私の話す日本語や、伝えた日本文化を覚えていき、お互いに楽しい時間を過ごすことができました。そこで、言語の違いで言葉が通じなくとも子どもたちとつながることができるのだと感動しました。さらに、そのように多くの子どもたちとコミュニケーションをとっていく中で、日本で言う吹奏楽部の子どもたちに出会いました。部員のメンバーそれぞれが個性的で、年齢も様々でした。年長の子が年少の子に、楽器の演奏を教えていたり、アドバイスをしたりしている光景を見て、とても素晴らしい学び合いだと感じました。(私も教師として日本でこのような学び合いをやっていきたいので参考にさせていただきます!) また、吹奏楽部の子どもたちの活動を見たり、何かサポートしたいと子どもたちに尋ねると、快くOKしてくれて、1週間の中で、関わることが多くなりました。私の、滞在6日目に、シーズン最後の演奏会を近くの大きなホール?寺?で行うということで、私も一緒に見に行くことができました。私は演奏前に緊張している子どもに「応援しているよ!」と声をかけたり、重い楽器を運んだりというサポート程度しかできませんでしたが、子どもたちが先生の指揮のもと、素晴らしい演奏や合唱を聞くことができ、とても感動しました。演奏後、学校のいつもの活動場所に戻り、日本の学校でいう帰りの会のような形で先生が子どもたちに何かを伝えていました。先生が何を言っているのかわかりませんでしたが、先生は涙ぐんでいて、子どもたちもその先生の話を一生懸命を聞いていました。話が終わると、急に全員が私のほうを向き、「コープンカップ!」と一斉に言うのでとても驚きましたが、私のほうこそ素晴らしい演奏をありがとうと、感謝の気持ちでいっぱいでした。優しく、しっかりした子どもたちだと思いましたし、先生の子どもたちや音楽に対する強い気持ちが私にも伝わってきたのでとても感動しました。また、子どもたちに尋ね、練習を私がタイに来るずっと前からしていたということを聞き、一生懸命に頑張って皆で何かを作り上げることの素晴らしさを感じることができました。
他にも、寮の子どもたちと折り紙をするとき、私よりも上達が早く、折り紙の本を見てどんどん折り方を覚えていくので素晴らしかったし、立体的なボールを折り紙で作って私たちにプレゼントしてくれたのはとても嬉しかった。寮の子どもたちとたくさん遊ぶために、日本から道具をたくさん持って来たり、何か楽しい遊びはないか考えてきていたので、準備していてとてもよかったと思いますし、折り紙は、本当にすぐになくなってしまうので、大量の折り紙を持って行ってよかったと思いました。寮の子どもたちも、幅広い年齢の子ども同士で生活したり、遊んだりしており、小さい子の面倒を見たり、教え合ったりしていました。自分のことは自分でテキパキしたり、友だちと一緒に家事をしている姿を見て、自立した子どもたちだと感じました。
私は子どもたちだけでなく、先生方に出会ったことも素晴らしい出会いでした。特にチョン先生やエイ先生にはご飯など作っていただいたりし、とてもお世話になりました。また、校長先生から、学校から少し離れたところのバーベキューをする店に誘われ、他のボランティアの方と、チョン先生とその子どもたち、エイ先生、校長先生で、楽しい時間を過ごしました。自分で食べ物を焼いたり茹でたりするので、どれを焼くのか茹でるのかわからないものもありましたが、タイの料理をそこで堪能することができ、とてもよかったです。
そして、私は日本から来た他のボランティアの方にも感謝しています。一緒に活動できてとても楽しかったですし、言語や分からないことなどを共有したり、一緒にご飯を食べたり、話したりする時間はとても有意義でしたし、不安なども解消することができました。
1週間という短い滞在で、しかもSummer Vacationであったので、もっと滞在期間が長ければ、もっと多くのことができたのではないかと思ったり、子どもたちや先生に対しても、せっかく受け入れてくださって、1週間でいなくなってしまうので申し訳ないと思いましたが、1週間だからできたこと、Summer Vacationだったからこそできたことも多かったので、この1週間は私の一生の思い出となりました。

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【 今回の参加で感じた現地(人々等)の良い点 】:
上記でたくさんの、現地の人の良い点を述べましたが、タイの人はとても親切で優しいという印象でした。日本から来ているので、余計に親切にされる部分もあったかと思いますが、バスに乗る時も、アユタヤを観光するときも、現地の人が金額や道を親切に教えてくださりました。学校の子どもたちや、先生方も、学校のことや、活動、言語や文化など、丁寧に教えてくれました。一緒に歩いて、学校案内をしてくれる子どももいました。子どもたちは、私が日本へ帰る日に、行かないでと泣いたり別れを惜しむ姿を見て本当に優しい子どもたちだと感じました。Koheiと多くの人が呼んでくれた声を今でも忘れられません。今回出会った、現地の人、子どもたち、先生、そしてボランティアの方々に感謝しています。

【 現地で感じた不満点 】:
私が現地で感じた不満点は、特にありませんが、虫が多かったり、気温が日本よりも高かったりし、多量の汗をかいたり、初めは寝苦しかったと感じていました。事前に、気温の高さなど伺っていたので、服装やタオルなど対策をすることができましたが、対策をしていなければ、体調を崩したりしたかもしれません。暑さは徐々に慣れていきました。

【 今後参加される方へのアドバイス(持ち物、準備等)をお願いします。 】:
今回、私がタイへ出発する前は、準備を特にしっかりしていきました。私が準備していったのは、日用品としては、トイレットペーパー(生活拠点で必要になります)、常備薬(胃薬・風邪薬など)、タオル・帽子(暑いのでしっかり対策を!)、洗濯洗剤、動きやすい靴、虫よけスプレー、かゆみ止め、電池式の香取マット(ベープ)、ウエットティッシュ、ビニル袋(ゴミ袋用)、石鹸や化粧品、マスク、歯ブラシ、長袖長ズボン、下着、目覚まし時計など、他にも必要な物をこのように細かくノートに書きだして準備しました。学校という場所だったので、ネームカードを首から下げて、教師らしい恰好で子どもたちと関わりました!
子どもたちと交流するために持って行った物としては、折り紙(一回でかなり消費するので多いほうが良いです!)、縄とび(誰もが参加してくれてとても盛り上がりました!)、タイ語のハンドブック(これで子どもたちと会話が弾みました!)、ビーチボール(子どもたちみんなでバレーボールをしました!)、色鉛筆・塗り絵の紙(ドラえもんの塗り絵を用意しました!盛り上がりました!)、ペーパークラフト(子どもたちに1枚ずつ紙を配り、それを曲げたり、のりでつなぎ合わせ、輪っかのような形をつくり投げて遊べるようなものづくり)、あやとり(子どもたちはとても上手でした!)
道具を使わなくても、日本で行うような遊びはたくさんできるし、とても楽しいので、是非されてみてください!ルールなどを伝える際に、簡単なタイ語の単語を覚えておくと便利です。例えば、座る・立つ・止まるなど。
私は、1週間の活動だったので、体調を崩したりすることはありませんでしたが、より長い滞在期間であれば、気温や疲労などで体調を崩したりしてしまうこともあると思いますので、体調には特に気をつけられると良いと思います。多くの活動をするにも体調や体力が大切ですので、体調管理や、休憩時間を設けるなどされると良いと思いますので、まずは、自身の健康面を!
食事の面では、朝食と夕食はエイ先生が日本料理のようなとても美味しい料理を作って下さるので良かったです。また、量も、先生に言えば少なめにしてくださったり、多めにしてくださったりしました。そして、昼食は学校のすぐ近くの店で食べるので、中には辛い料理もありますので、辛いのが苦手であれば、メニューをみて決めたり、辛いのが苦手だと優しい店の方に伝えると良いです!
多くの内容を記載しましたが、私が滞在した1週間でも、とても貴重な経験をすることができました。自分自身が多くの子どもたちと関わったり、タイという日本から離れた地で生活したりする中で成長することができたと思いますし、この経験をこれからしっかりと生かしていきます。もっと滞在することができればと少し後悔が残りますが、このボランティアに参加されるみなさんも、たくさんの経験をし、一生の思い出を子どもたちや先生方、現地の人たち、他の参加されるボランティアの方々と作ってください!
私の記載したものが、少しでも皆さんのお役に立てればと思います。

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