参加者レポート
【モンテッソーリ幼稚園】個人個人に重きをおいた教育現場を目の当たり
◆参加期間◆ 2016年2月14日~3月13日 4週間
◆プログラム名◆ モンテッソーリ幼稚園ボランティア
あっという間の一ヶ月でしたが、学びの多い貴重な経験ができました。
●やって良かった点、ありがたかった点
幼稚園の先生が、ボランティアの私に対してとても好意的に接してくださったおかげで、初日からすぐにクラスに馴染むことが出来ました。
生徒の名前を覚えることがまず第一だと思い初日に生徒の靴箱の名前を全て暗記しました。翌日から名前で呼んでいたことが功を奏し、生徒も私を名前で呼んでくれて「I need your help, teacher Mariko.」と私のところに来てくれるようになったときはとても嬉しかったです。本を読んでほしいとお願いされて読み聞かせをしていると生徒達が集まってきてちょこんと座りながら聞いてくれた事も貴重な思い出です。
また、先生は私に生徒の前で読み聞かせをする機会、バイオリンを弾く機会を下さいました。
まさかそんなことまで経験できると思っていなかったので、とても驚きましたが、生徒達のまっすぐなまなざしを正面から見た時の感覚が忘れられません。かけがえのない経験でした。
先生は私にどのように教育するかなども教えてくださったり、ガイド本を貸してくださったり、これから人格形成に携わりながら教育現場に入りたいと思っている私にとってはとても大事なアドバイスを下さったので、ボランティアをしているというより、中高の免許を取った時の教育実習と同じような感覚で活動させてもらえました。
●反省点、苦労した点
やんちゃな男の子同士のけんかやおもちゃの取り合いに気付いたときに日本語でなら説明できるようなこともどういうわけか英語で詰まってしまったり、思うように説得させることが出来なかったり、もどかしい思いを何度も経験しました。
中には、私が何を言っても効果のない生徒もいて、どうしたらよいか行き詰った時は先生達に アドバイスをもらっていました。その返答は、一貫して、生徒の意思を尊重しつつもなぜ行いを正すべきが理由を話すこと、先生自身がその生徒を尊重しているということを示すこと、でした。これは自分の子どもを育てる時にも重要なことだなと心と頭に刻んでいます。
英語力に関して、当然ながら、単なる会話との違いを痛感し、教育においてどのような英語を使うべきかまで考える必要があると思い知りました。帰国してから更なる英語力の向上に努めようと思っています。
毎日、一人一人の生徒と向き合いつもりで臨んでいたのでこうすべきだったと思っていることは正直ほとんどありませんが、冬ということもあり、生徒達から二度も風邪をもらってしまい自分の免疫力の低さに情けなくなりました。
●まとめ
集団を重視する日本とは違い、個人個人に重きをおいた教育現場を目の当たりにすることができ、今後の自分の教育方法にも大きく影響を与える経験となりました。
一方で、幼い子どもの教育方法として私自身の考えるものと共通するところもありました。
モンテッソーリ教育をしている幼稚園ではありますが、新しい考え方も取り入れている様で厳しすぎることなくある程度の規律を保った、とてもバランスの取れた教育が行われていたので、 先生の話し方叱り方褒め方など先生の使う英語から多くのことを学ぶことができました。
また生徒達の遊びに混ざりながら、彼らの集中力・理解力・想像力に驚きました。
もちろん算数、理科、言語のワークも生徒達にとってとても大事な教育になっていることは明らかですが、遊びから学んでいる姿を一ヶ月間を通して見ることが出来、遊びの重要性を感じさせられました。その点でもモンテッソーリ教育のみにこだわるのではなく、のびのびと過ごせる 環境を提供することがいかに子どもにとって効力があるかということを学べてよかったです。
生徒達の親御さんとも話す機会があり、なぜこの学校に子どもを通わせたのかなどを聞かせてもらいましたが、共通して教室の雰囲気・先生の教育方法が気に入り、子どもがこの学校を気に入ったからという返答でした。それは私自身が初週からすぐに体感できましたし、この学校でボランティアをさせていただけたご縁にとても感謝しています。
親御さんから、私が親御さんの間で有名になっていることや、子ども達が私の話をたくさんしていることなどを聞かせてもらったときに、たった数週しか携わっていない身分で恐縮ながら教育者としての醍醐味を感じさせてもらいました。
書ききれない思いが募る一ヶ月でしたが、言葉以上に体感したことの大きさを感じています。私の人生にも影響する
貴重な経験をさせていただけたことに感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
M.S様 26歳 女性