参加者レポート
ネパールグループ・ボランティアに参加しました
■参加期間:2025年3月10日(月)~ 2025年3月18日(火)11日間
■ボランティアの種類* 子供関連 孤児院
■滞在形態 ゲストハウス/ホテル
■ボランティアの活動内容と、その活動時間等
カトマンズ近郊の障害者施設、孤児院、スラム地域の視察
■ネパール滞在中の面白い発見、感動したエピソード、現地の印象
1.「カオスと美しさの共存」— ネパールの第一印象
ネパールに足を踏み入れた瞬間から、感じたのは「カオスと美しさが共存する国」ということだった。
カトマンズの街は、バイクと車と人が入り乱れ、信号の概念がほぼない。
クラクションが鳴り響く中、縦横無尽に走るバイクをかいくぐりながら進むのは、まるでリアルタイムのアクションゲーム。
日本の整然とした交通ルールとは全く違うが、不思議と事故は起こらない。
しかし、そのカオスを抜けた先には、壮大な寺院やヒマラヤの神々しい山々が広がっている。
カオスの中にも、人々の暮らしが根付いていて、その背景にある文化の豊かさに圧倒された。
2.「異国の洗礼」— 初めてのホーリー祭
ホーリー祭への参加は、一生の思い出になるほどのインパクトだった。
街に一歩踏み出した瞬間、「ハッピーホーリー!」の掛け声とともに顔にカラフルな粉を塗られる。
さらに、上から水が降ってくる!バケツで!しかも冷たい!
「もはや避けるのは無理」と悟った瞬間から、完全に開き直って祭りに飛び込んだ。
子どもたちが無邪気に粉を投げ、大人も一緒になって笑い合う。
全身が赤・青・黄色に染まりながら、見ず知らずの人と交流する
「こんなに他人と笑い合えるお祭りがあるのか…!」
と、心から楽しんだ。
その後、ホテルに戻ろうとするも、帰り道が最大の難関。
すでに祭りのカオスはピークに達し、道を歩けば「お、ターゲット発見!」と言わんばかりに水をかけられる。
「これはもう戦場では?」と思いつつ、最後まで全力で楽しみ切った。
ホーリー祭を通じて、「枠を超えて、ただ楽しむことの大切さ」を改めて感じた。
初対面でも関係なく、みんなで笑い合うこの雰囲気は、日本にはないものだった。
3.「人生観が変わる」— 火葬場での体験
パシュパティナート寺院の火葬場を訪れたとき、目の前で亡くなった方が火葬される光景を目にした。
日本では、火葬場は一般の人の目に触れない場所にあるが、ネパールでは家族が見守る中、川辺で火葬が行われる。
「死は日常の一部」
その事実を突きつけられた瞬間だった。
炎に包まれる遺体、家族が祈る姿。
そこには悲しみだけでなく、「送り出す」という強い文化的な意味があった。
ネパールでは「死もまた人生の一部」として受け入れられている。
この光景を見て、人生の終わり方について考えさせられた。
4.「障害者施設での出会い」— 生きる力
日本では障害を「大変なもの」として捉えがちだが、彼らは「それが当たり前」として生きていた。
特に驚いたのは、障害を持つ人のほとんどが結婚している ということ。
日本では障害者の結婚はまだまだハードルが高いとされているが、ネパールでは当たり前のことだった。
この違いに、国ごとの価値観の違いを感じた。
支援を受けるのではなく、助け合いながら生きていく強さ。
それこそが、彼らの「生きる力」なのだと感じた。
5.「ネパール人の幸福感」— 貧しくても豊か
ネパールでは、「お金持ち=幸せ」とは限らない。
街を歩くと、物質的には貧しくても、みんな笑顔で暮らしている。
特に、家族の絆が強いことが、彼らの幸せの源になっていると感じた。
ある家族が三輪車に乗って移動している姿を見たとき、父親が子どもを膝に乗せながら、笑顔で会話をしていた。
「この人たちは、お金はなくても、きっと幸せなんだろうな」と思った。
一方で、ネパールには図書館が少なく、読書の文化があまり根付いていない。
もし自分がネパールに生まれていたら、本を読むことすらなかったかもしれない。
「情報を得る手段が限られている中で、どうやって考えを深めるのだろう?」と疑問に思った。
しかし、ネパールの人々は「今を楽しむ」ことに長けている。
先のことをあまり考えず、「今、幸せであること」に集中して生きている。
この考え方には、日本人として学ぶべきものがあった。
6.「ヒマラヤの朝日」— 人生を見つめ直す時間
ネパール滞在の終盤、ナガルコットでヒマラヤの朝日を見た。
広がる山々、静寂の中で昇る太陽。
その瞬間、「ああ、世界ってこんなに広いんだ」と実感した。
都会の喧騒から離れ、ただ静かに朝日を眺める。
ネパールに来る前は、「自分の人生、これでいいのかな?」と漠然とした不安があった。
しかし、この朝日を見て、「焦る必要はない」と感じた。
人生はもっとシンプルでいい。
ネパールの人々のように、「今を大切に生きる」ことが、本当の幸福なのかもしれない。
まとめ
ネパールでの体験は、単なる観光ではなく、「価値観を揺さぶられる旅」だった。
ホーリー祭のカオスな楽しさ、火葬場での人生観の変化、障害者施設での出会い、そしてヒマラヤの朝日。
すべての瞬間が、「生きるとは何か?」を考えさせてくれた。
「幸せとは何か?」
「生きる意味とは?」
この旅を通じて、答えは出なかったかもしれない。
でも、「もっとシンプルに、今を大切に生きよう」と思えたことが、一番の収穫だった。
■お小遣いはいくら持って行かれましたか?何にどれくらい使いましたか?
2万円(交通費、お土産)
■今後参加される方へのアドバイス(持ち物、準備等)
酔い止め、食事が合わない時のために軽食用意