参加者レポート
イギリスでボランティア 活動の思い出
イギリスボランティアプログラム参加者からのメッセージ
基本的に週5日朝8時半から活動が始まります。1番始めにすることは、レジデンツの朝食(シリアル、トースト、ポリッジ、ドリンク類等)を配って回ることです。1人1人好みが違うので、覚えるまでは少し苦労しましたが、毎回行うことなのですぐに慣れ、1人でもできるようになりました。そのとき朝食をただ配るだけではなく、「おはよう」の挨拶やちょっとした会話をすること大切にして活動していました。これはレジデントだけでなく、その日一緒の場で働くケアラーさんに対しても同様なことを心がけていました。
10時と15時の2回、tea trolleyといって紅茶やコーヒー、ジュースなどの飲み物をワゴンの上に乗せて、それぞれのレジデントに配って回りました。症状によって使うカップやケアラーによる介助の有無が変わってくるので、分からないときはその都度確認を繰り返しながら覚えていきました。イギリスの方は紅茶の濃さや飲み方にこだわりを持っている方が多いので、はじめのうちは「薄すぎる!これは紅茶じゃない!」などと言われたこともありましたが、何度も何度も入れていくうちに、その人それぞれの好みの紅茶の入れ方が分かるようになり、美味しいと言ってもらえる紅茶を提供できるようになりました。
私自身も毎日紅茶を飲んでいて、特に活動が終わった後に一杯飲んでホッと一息つくのが楽しみでもありました。
そのほかの活動に関しては基本的に自由で、パソコンの入力の補助やネイルのお手入れ(マニキュアを塗る)、手紙の代筆などを頼んでくれたレジデントがいた際はお手伝いをしていました。何人かのレジデントがラウンジにいるときにはテーブルゲームをしようと声をかけたり、天気が良く、暖かい日には一緒に庭を散歩(裏庭に川が流れていて、それを眺めることが好きなレジデントがいました。)やフルーツを収穫したり、施設のバスに乗って一緒にお出かけをしたこともたくさんありました。レジデントの希望に合わせてできる範囲でお手伝いをしていましたが、一緒に活動する中で、自分自身も様々な経験をすることができました。
感想: 活動を終えた今、施設での10ヶ月間を振り返りながらこのレポートを書いていますが、本当に自分の人生においてかけがえのない10ヶ月間になったと、改めて感じています。そのように感じることができたのも、レジデントをはじめ、私が向こうで出会い、お世話になったすべての方々のおかげです。
外国人である私を温かく家族や友達のように接してくださった皆さんから、本当の優しさを教えてもらい、私自身常にそうありたいと思いますが、意識してなれるものではないような気がします。皆さんから受けた分のことを私が日々、返すことができていたのか分かりませんが、これからも交流を続け、またいつの日か施設の皆さんに会いに行けたらと考えています。
今回の経験からチャレンジして失うこと、後悔することは何もないということを実感しました。逆に得るものは山ほどあります。これからもさまざまなことに挑戦し続けていきたいです。