参加者レポート
インドコルカタホームスティ
参加期間 2018年 7月 25日 ~ 2018年 8月 7日まで ( 2週間)
参加の動機
家族と海外に出た経験はあったもののひとりで海外に行った経験がなかったので、経験を積もうと思ったから。また、現在の学びを志望したきっかけになったマザーテレサが開いた施設で、彼女がどのように人々に愛を注いできたのかを知りたかったから。さらに、他にも同様のボランティアを経験できるプログラムを提供しているところはあったが、CECのホームステイができるプログラムや、比較的ボランティアと1日観光以外の行動の自由度が大きかったこと、プログラム費用など、惹かれる部分が多かったから。
ホームステイ滞在に関して
家族構成: 祖父、祖母
ペット: 無
食事: 非常においしかった
夕飯のカレーは一皿にご飯、小鉢が二つくらい。デザート付き。
生活形態について(日本での生活と較べて異なる点、注意点など):
朝一でチャイを出してくれたり、ボランティアから帰ってきて16-17時ごろにおやつタイムがあったりする。夕飯はホストファミリーは9時ごろだが、私には8時前後に出してくれた。トイレがうまく流れないことがあったので、バケツに水をためて流すのに使った。
感想:
とても居心地のいいファミリーでした。こちらが疑問に思っていることは尋ねれば答えてくれますし、疲れて帰ってきたときは部屋でゆっくりさせてもらえました。そしてよく、(危ない人や場所に)気を付けてねと言ってくれて、常に必要最低限の危機感を持ってこの2週間を過ごすことが出来ました。毎晩の夕食はもちろんカレーで、日本のものと比べたらかなり辛いのかもしれませんが、炊飯したようなご飯と生野菜などで緩和したり、徐々に慣れてきたりして毎回完食していました。辛すぎないか、ご飯の量はどうか聞いてくれたので、気になるときは我慢して残すより正直に言ったほうがいいと思います(Grandmaもチリは苦手だと言っていたので)。夕食がどうしても多くなってしまうので、昼食の量で調節していました。ホストファミリーとはあらゆることを話しました。今勉強していること、その日のボランティアや活動後に自分で歩き回ったところのこと、日本にいる家族のこと、インドの宗教や民族や言語のこと、カレーやチャイの作り方、インド人の買い物について、Grandpaの仕事のことなど。特にお互いの家族のことは家に飾られていた写真を見せて話してくれたので、私も携帯に前もって入れておいた写真を見せながら話しました。GrandpaよりもGrandmaのほうが英語が上手で日本人の私にも聞き取りやすかったこともあり、Grandmaと話す機会がどうしても多くなってしまいましたが、Grandpaとも頑張って話すとうれしそうにたくさんのことを話してくれるので、とても楽しかったです。またホームステイ先にはテレビがありGrandpaがよく見ているので、ベンガル語で何を言っているのかはわかりませんでしたが、現地のコメディ・ドラマ・アニメ・スポーツ、そしてCMまでどういう番組がやっているのか見ることができたのは面白かったです。ただしマザーハウスまでの距離がかなりあり、帰宅時間と安全面を考慮するとなると、活動場所近くのカフェで夕方に行われた、他のボランティアたちと交流を深めることのできるパーティーに参加できなかったのは少し残念でした。日曜日のシスターたちとのシェアタイムに参加すると帰宅が暗くなってからになってしまいますが、ホストファミリーはそのことをわかっているので、参加することを伝えておけばいいと思います。 ボランティア活動に関して
活動先施設:シシュババン(障害孤児院)
活動内容と感想(活動期間、回数、時間等も併せてご記入下さい):
(木曜日がお休みなので)登録後の金曜日から帰る直前の火曜日まで週5,6日、午前の時間だけ行っていました。基本的には子供たちと遊んだり、幼稚園や保育園でやるような歌と振り付けを披露したり、食事やトイレの補助をしたり、別室でアルファベットや数字などを教えるのを手伝ったりしました。たまに洗濯物の手伝いがあります。毎週土曜日は大掃除の日で、子供たちの面倒を見るグループと掃除をするグループに分かれて活動します。活動時間の中ごろにティータイムがあります。またシシュババンはいくつかある施設の中で最もマザーハウスに近い施設なので、朝7:00からの朝食とシスターからの注意が言われた後、使った部屋を少し掃除する人が数人必要になります。その場合はシシュババンでの活動の開始が少し遅れてしまいますが、特に気にしなくて良いようです。解散はぴったり何時までというより仕事が無くなったら流れ解散のようでした。ただ、現地スタッフさんはまだまだ仕事をしているので、何かやれることはあるか聞いて手伝えるところまで手伝いました。
私が行った時期は日本人ボランティアがだれもおらず、他のボランティアさんたちは同じ言語の人たちで固まっていたのでなかなかその輪に入り込むのは勇気がいりました。しかし一度入れば温かく迎えてくれ、気を配って声をかけてくれる人や優しくしてくれる人も少なからずいたので、助かりました。せっかく様々な国の人と話すチャンスなので、見かけが似ている人で固まるのではなく勇気を出して飛び込んだり、わからなかったことがあるときは臆せず周りの人に聞いたりすることが大切だと思いました。それは配属された施設でも同じことで、周りを見渡して、一人ぼっちになってしまっている子がいないか、人手が足りないところはないか探して活動することが大切です。どうしても見つからないときややって良いことなのか判断がつかないときはシスターか常勤の現地スタッフさんに聞いたほうが、彼女たちの助けにもなります。初日に困難に感じたのは他のボランティアさんや現地のスタッフさんとのコミュニケーションもそうですが、何より、子供たちといかにコミュニ―ケーションを取り、彼/彼女らに幸せを感じてもらうかでした。障害や年齢が低いこともあり、言葉でのコミュニケーションが難しい子が一部を除いてほとんどです。反応がワンテンポ遅れて返ってくるので、何をしたからこの子はこういう反応を示したのかわかりにくいこともありました。また、慣れている方々の手つきが少し乱暴に見えてしまうこともあり、戸惑いもありました。しかしほとんど毎日のように通う中で、少しずつ顔と名前を覚え、子供たちのほうも私のことを覚えてくれるようになって、一人一人にあった幸せにする方法を考えられるようになりました。
ホームステイ先からボランティア施設までの交通手段は?
朝6:15頃のDUM DUM PARK発のバス(221か223)に乗って、約40分かけてRIPPON St.で降ります(₹10)。帰りはバスでBANGURまで(₹10)か、メトロを使う場合はPARK St.からBELGACHIA(₹10)、そこからバス(227かKB16)でBANGURまで(₹7)で降ります。 毎日乗っているとバスのルートがわかってきて、バス停もたくさんあるので、バスの通るルートの途中まで散歩してそこから乗るということもありました。
Cultural activitesに関して *受講された項目のお値段、感想をお聞かせ下さい ベンガル語レッスン:
カルロさんにお願いはせず、ホストファミリーに食事の合間などに少しずつ教えてもらいました。簡単な日常会話をしたい場合は積極的に聞くか、レッスンを受けたほうがいいと思いますが、思っていたよりも街中で英語が通じます。
日本人シスターのお話を聴く:
マザーハウスで日曜日の16:00から17:30くらいまで。熱中度合によって終了時間は前後します。私はプロテスタントで、カトリックとの壁のようなものを感じてしまっていたのですが、同じ神様を信じていることが感じられてよかったです。また、自分の信仰を見つめ直すときにもなりました。外国人ボランティアの多くはカトリックなのですが、日本人の多くはノンクリスチャンで「キリスト教について疑問はあるけど、日本ではタブーのような気がして聞けない」といった思いのある人はぜひ普段疑問に思っていることを聞いてみるといいと思います。キリスト教的なこと以外でも、優しいシスターなので、可能な範囲あらゆることに答えてくれると思います。
その他:
ブラザーが担当しているハンセン病患者の施設“Titagarht Leprocy Center(ティタガート)”への訪問。私の時はバスをチャーターして行ったので一人₹100前日に払いました。ボランティア活動がお休みの木曜日、朝7時前にマザーハウスに集合。コルカタの北に向かってバスで1時間以上。その週のはじめかその前の週に張り出された紙に自分の名前を書き、バス代を払います。定員25名ほど。※あくまで私が行った時の情報なので、最新情報はシスターやほかのボランティアに聞いてください。※バスは6時ごろ出発のものに乗ると余裕をもって出発時間に間に合います。※朝食の提供はありません。
ハンセン病の治療が終わっている人たちが社会に働く場がないために生活し、仕事をしている施設です。彼/彼女たちの生き生きした姿を知って勇気をもらうと同時に、施設周辺の環境やここで暮らさざるを得ない背景を思うと胸が痛みました。また、シスターの施設では原則写真撮影禁止ですが、ブラザーの施設は一部を除いて撮影が許可されていて、シスターの施設にはそこに住んでいる人々の家であるという写真を拒む重要な理由がある反面、写真を撮ってもらっているブラザーの施設の人々の笑顔を見ると、彼/彼女たちにとってどちらが幸せなことなのか深く考えさせられました。
持ち物に関して
日本より用意し、役に立ったものは?
スーツケースのカギを身に着けるための小さなフックのようなもの(ズボンのベルトを通す輪に引っかけて使う)。
洗濯物を干すためのハンガー(×2)と靴下などをつるす洗濯ばさみ、それらをかける紐(スズランテープ10m弱で十分)。
折り紙。他の国のボランティアさんや現地の人との話のネタにもなりますし、ちょっとしたプレゼントにもなります。また、施設によっては折り紙で一緒に遊ぶこともできるかもしれません。
体温計。少し熱っぽいと思ったらすぐ計ったほうがいいと思います。ボランティア先で風邪をうつしてしまっては元も子もないので。
胃腸薬。おなかが緩くなったくらいであれば、日本の薬でも十分に効きます。ただし、知り合いによると高熱を出すこともあるらしいので、その場合はカルロさんやホストファミリーにお願いして現地の薬をいただくのもよいでしょう。あっという間に効くそうです。
ベンガル語のあいさつとお礼の仕方のメモ。これくらいを知っておくとホストファミリーや町の人が喜んでくれると思ったので、行く前に調べていました。日本に来た外国人が日本語であいさつしてくれたらうれしいのと同じです。
メモできるもの。私はWi-fiを持っていかなかったので(持っていかなくても全然不便ではありません)、仲良くなったほかのボランティアさんの連絡先などは、アナログ方式でメモしてもらっていました。
折り畳み傘。インターネットでは派手なものは控えたほうがいいとありましたが、シンプルであれば、色は特に気にしなくてもよいかもしれません。黒は無難ですが、私の持っていったピンクも現地の人で持っている人はパラパラいました。
その他、便利だと思うものは?
粉洗剤(ジップロックに入れて)。ホームステイ先には洗濯機はありましたが、毎日洗いたかったので手洗いしていました。シャワーを浴びる前にバケツに洗剤を溶かした水を入れて、シャワーを浴びている間洗濯物をつけ置きし、シャワーが終わったら一度揉み洗いして、その後水を2,3回かえながらすすぎ・脱水を繰り返しました。 詳しい地図。特に市内を歩き回りたい人にはお勧めです。CECやカルロさんからいただける地図は範囲が狭かったり、細かく書いてなかったり、逆に文字が細かすぎたりと少し不便なところがあります。Wi-fiを使える人は問題ないと思いますが、持っていくつもりのない人はネットなどで手に入れるとよいと思います。方向感覚や地図の読み取りに自信がある人はもらえる地図を駆使して観光することはできます。ただ、他のボランティアさんと観光した時に、その人が詳しい地図を持っていて助かった場面があったので。
上記同様、地下鉄の路線図。インターネットで探してください。バスは細かすぎるので、カルロさんかバスの切符売りの人に聞くのが良いでしょう。インターネットでは見つかりませんでした。
方位磁石。(地図と同じ理由。)
コルカタ市に関して
お勧めの観光スポット、お店、レストラン等があればお知らせ下さい:
昼食はサダルストリートのブルースカイ・カフェ、Spanish Café(支店がマザーハウスの前にもあり)を中心に利用していました。いずれもFree Wi-fiはパスワードを店員さんに聞けば教えてくれます。また、マザーハウスの隣のホテルの下のレストランでも食べました。レストランとブルースカイ・カフェはエアコン完備です。値段は一食₹50から、高くて₹250ほどまで。どのお店も価格帯は変わらない気がします。私としてはマザーハウス前のSpanish Caféのチョコマフィン・コーヒー・オレンジジュースがおすすめです。長居にも最適ですし、お店の人たちもとてもいい人です。
観光は教会巡りやFlower Market、New Marketに行きました。他は基本的に一人で地図と勘を頼りにマザーハウス周辺やホームステイ先周辺を2時間ほど歩き回りました。私としては観光地のようなある意味コルカタの顔というところよりも、実際の街を歩いて人々の生活を見たかったので、散歩をするほうが楽しかったです。ただし、東アジア系の顔で女なので、荷物は前に抱え、あらゆるものを見つつ警戒の意味も含めてかなりきょろきょろしましたし、あまりにも細い道や昼間でも暗いところは避けました。また、声をかけられたときは笑顔は向けましたが、特に助けが必要あったわけではなかったので、No thank you.と言ってその場を離れました。
反対にお勧めできない場所等があればその理由もお知らせ下さい:
サダルストリートには事前の情報の通り日本語がとてもうまい人(特に20代前半の男性。名前はサダムさん。そして日本人の妻を持つという男性。)や日本語は話せなくてもついてこようとする人はいました。拒絶するのも一苦労な場合があるので、一人で行くのは避け、他のボランティアさんたちと行ったほうがいいと思います。また、お金を求めてくる人やミルクなどを買ってほしいと願ってくる人がいると思います。断るのは心苦しいかもしれませんが、きりがありませんし、転売される可能性もあります。私はクリスチャンなので、「あなたのために神様に祈ります」と伝えて離れました。
New Marketは中が迷路のようだったので、行ったことのある人などと行くといいと思います。 ご参加頂いた時期に関して
気候、お天気はどうでしたか?
雨期だったので、雨が降った時は涼しかったです。ほとんどの日が雨でしたが、一日中降っていることはなく、1時間とか長くて4時間くらいだったと思います。どちらかと言えば、梅雨が明け、台風などの異常気象だった日本の天気のほうが大変だったと思います。
服装は?
半袖に長ズボンです。半袖は1日ごとまたは活動後に着替えましたが、長ズボンは洗濯の関係で特に汚れていなければ2日に1度の着替えで済ませていました。帽子は持っていったのですが、現地の人がほとんどかぶっておらず、あまり目立ちたくなかったので全くかぶりませんでした。夜は夜用のTシャツとジャージの長ズボン。ベッドには蚊帳がついていたので、半ズボンでも大丈夫でした。靴は日本⇔コルカタの移動の日だけスニーカーを履いていましたが、それ以外は毎日クロックスもどきのサンダルを履いていました。雨で汚れてもすぐ洗えます。また、トイレ兼シャワー室ではビーチサンダルを使い、それ以外の室内ははだしでいました。
インドの物価に関して
ご参加時のレートは? 1ルピー=約( 1.6 )円
何か購入されたものがあれば参考までお知らせ下さい:
ミネラルウォーター1L₹15~20、2L₹20~30(マザーハウス近くの店が安い)。マフィン₹80。コーヒー₹80-100。チャーハン、焼きそば、カレー 各₹100前後。
レンタル携帯に関して
滞在期間中チャージをいくらしましたか:
₹100(実際チャージされるのは手数料を引いて₹80-90ほど)
通話料を覚えている範囲でお知らせください:
国内電話は2分くらいで₹1。SMSは字数によって国内は₹1-3、海外は₹5-15。朝早くだと₹5で済むこともある。電話は送受信どちらにもかかるが、SMSは送信側だけ。
予防接種に関して
渡航にあたり予防接種を受けましたか? いいえ
今回のご参加を通じて、最も印象に残っていることや今後の参加者へのアドバイスなど自由にお書きください。*インドで撮られた写真をお貼り頂く際は、説明のコメントもお願いします
本当は別の国へ一人で行くための第一歩としてこのプログラムに参加することを決めており、当初はコルカタに戻るつもりはありませんでしたが、施設に住む子供たちや働く現地スタッフの方々、他の国から来たボランティアさんや昼食でよく利用した方たちにまた会いたいと思うようになりました。確かに、油断をしていれば危険なところかもしれませんが、警戒のレベルは違えど、それはどこの国でも、日本であっても同じことだとも思います。第一歩として選んでよかったと思います。
1週間目の最初は自分のしているボランティアが何のためにあって何の役に立つのか考えることが多かったです。しかし諦めず続ける中で私は、子供たちの心にできる限り寄り添い、子供たちが幸せを感じられるようにすることが大切なのだと思いました。また子供たちだけのためではなく、ずっと働いている現地の方々の助けに少しでもなれればいいのではないかと考えて活動するようになりました。幼いころから聖書や神様に触れてきた私にとっては、無条件の愛という感覚を知っているので特に戸惑いは感じませんでしたが、そういう価値観に肌で触れてこなかった日本の方にとっては、そのような愛を注ぐ人々の光景に戸惑うこともあるかもしれません。ぜひたくさん戸惑っていただきたいですし、「キリスト教をはじめ、世界で信仰されている宗教やその信者たちは、日本で思われているように突出した、怪しい集団、近寄りがたい存在」というようなイメージを払拭していただきたいなぁと思います。
私のように、ボランティアの中では日本人や東アジア系の人は少数派です。しかし、少数だからこそ、勇気を出せば多くの人に受け入れてもらえます。ぜひ、臆せずどんどん声をかけてみてください。Good morning. How are you? Where are you from? からでも、シスターの声が聴きとりづらかったから回りの外国人にWhat does she say? と聞くことからでも会話はできます。また同じ英語とはいえ、日本語英語、スパニッシュ英語、中国英語、インド英語などのアクセントの違いも、それぞれの語彙力も違います。文法もめちゃくちゃな時も多くあります。だから相手もゆっくり話してくれたり、聴きとりづらかった時はもう一度聞いてくれたりします。ですから、こちらもOne more time, please.と聞き返せばもう一度言ってくれますし、slowly、louderという言葉を使うこともできます。あと、大切なのは質問の意味が分かったけれど、何と答えればよいかわからないときです。その時私はよく、I understand what you said, but….とわかっているということを伝えるようにしました。ひとつのテクニックと思ってください。
バスの切符(バス番号、値段が書いてある)
2週間で消費した水(1Lと2L)
お名前(イニシャル、ニックネーム可):S.Y.
性別:女性 ご年齢: 20代