参加者レポート
ジョグジャ・日本語&孤児院(3月、第2回モニター) その1
ジョグジャ日本語&孤児院ボランティア、第2回モニター、参加レポートその1。
■参加期間
2018/03/12~15
■参加の動機
自分がインドネシアで日本語教師としてやっていけるのかを確かめたかったのと、海外の日本語教育の現場を生で見たかったからです。
■ボランティア活動について
ボランティア活動は Orpange(みなしご園)とBunka Kenkyuukai(文化研究会)を訪問しました。
みなしご園は大体15歳~23歳位の男の子と女の子が全部で20人くらいと大人が数人一緒に生活していました。ほぼ全員イスラム教です。皆さん何らかの理由でみなしご園にいるわけですがとにかく明るいです。最初こそお互い緊張して静かなのですが慣れてくる頃には笑い声や笑顔でいっぱいになります。さて、まず子供たちは毎朝、学校に行くので昼間はいません。ですから訪問はいつも子供たちが帰宅する15時ごろです、私は合計3回行きましたが訪問してから2、3時間ボランティア活動する感じです。初日はみんなであいさつをしたあとグループに分かれてお互いにいろいろと質問して生活情報を聞いたりインドネシア語を教えてもらったり日本語を教えたりしました。通訳はガイドのフィトリさんがしてくれます。また、何人かは英語がわかります。テンペイとあまいお茶も頂きました。あと、名前が覚えられないのでガムテープにマジックで名前を書きお互いの胸に貼り名札代わりにしました。二日目は一緒に行ったメンバーと事前に相談して、おにぎりとみそ汁を振舞うことにしました。みなしご園の台所を少しお借りし日本から持って行った米でごはんを焚き、鍋で具がわかめだけのみそ汁を作りました。おにぎりは最初に一つ実演して後は子供たちに作ってもらいました。正直、おにぎりを作るだけなのに子供たちはめちゃくちゃ楽しそうに作るのでびっくりしました。おにぎりはおいしいと言っていましたが、みそ汁はいまいちの様でした、わかめが苦手なのかも…?。みそ汁は紙コップに入れました。また、イスラム教は左手は不浄なのでおにぎりを作る用にビニール手袋を日本からあらかじめ持って行ってました、もちろんハラルフードについても気を使いました。ふりかけ一つをとってもみりんや豚エキス入りは使いませんでした。三日目はかるたと折り紙をしました。子供たちは日本語がほぼわかりません。かるたは日本語で口に出して読んだ後、そのカードを見せて床に置いた同じひらがなのカードを探させるように工夫しました。もちろん簡単な子供用かるたを使いました、結構このやり方でも盛り上がりました。折り紙は鶴や籠の折り方を教えたりしてみな楽しそうに折っていました。私は折り方がまったくわからないので教える事ができませんでした。そのため手裏剣を折ってくれと頼まれましたが教える事が出来ず、申し訳ない悲しい思いをしました…。(アニメのナルトが有名なので手裏剣を知っているのです。)
さて次は文化研究会です。いつもみなしご園の活動の後に訪問するので、だいたい19時ごろの訪問になります。みなしご園から文化研究会には車で20分くらいで着きます。ここでの活動も2時間くらいです。まず初日は文化の校長先生から軽く学校の説明受けたあと、私たちは二つのグループに分かれて日本語を学習者に教えることになりました。私が参加したクラスは生徒が3人で今日から始めて日本語を習う学習者でした。教科書はみんなの日本語の第1課からです、といっても授業は簡単な自己紹介のやり方や、意味の分からない単語を教えたりと簡単なものです。傍らに担任の先生がいらっしゃるので時々私たちの日本語を学習者に通訳してくれます。ちなみにこの学校には先生が10人位いるそうですが私が実際に話しをした数人の先生はめちゃくちゃ流暢な日本語でした。二日目はみなしご園に長くいたので文化には行けませんでした。三日目は校長先生と相談しておいたミニ文化祭をやりました。メンバーがいろいろと持ち寄った物を使い学校で簡単な着付けや習字、けん玉やかるた、ミニ茶道や将棋をやりました。まんじゅうも配りました。このミニ文化祭はアッという間に時間が過ぎました。皆さんかなり盛り上がっていたと思います。あと学校はそんなに広くはありません。教室以外の合わせて12畳くらいのスペースをうまく使いました。バトミントンもやっているそうですがどこか別の場所でやっているのかな?また台所もあるそうですが見てないのでどんな感じの台所なのかわかりません。みなしご園でもそうでしたがここでも最後には皆さんフェイスブックやインスタグラムの交換をしていました。
最後に終わってから思ったことですがやはり事前準備をしっかりしておいたほうがもっと有意義な活動ができたと思いました。日本では買えるけど現地では無い物もあります。おにぎりを作るにしてもビニール手袋がないと子供たちはできなかったと思います。折り紙一つをとっても折り方がわからないと何も教える事ができません。普段、折り紙なんか折らないと思いますがこの活動ではとても重要なスキルです。また、持っていく物が他のメンバーと被ってもそれももったいない事ですから。できることなら一緒に行くメンバーと日本にいる時点で誰が何をするのか少しでも相談をしておいたほうが良いと思いました。分からないことはCECのスタッフに聞けばいろいろ教えてくれます。それでは皆さん、これからこのプログラムに参加される方々には有意義な活動を期待してま~す。
■滞在先について
まず気候ですが、私は3月に参加しましたが雨季にもかかわらず雨がほぼ降りませんでした。そのため毎日、昼間は30度くらいありました。日焼け対策は必要です。まるで日本の真夏ですね。
滞在するホテルはきれいですが日本のホテルのきれい差には負けてます。日本のビジネスホテルみたいな感じですね。ホテルのスタッフは愛想が良い人達でしたが日本語はあまり分からない様です。英語は通じます。部屋には電気ケトルやバスタオル、歯ブラシ、歯磨き粉、毎日1本500MLのミネラルウォーターがついてます。ケトルは汚れていたので使いませんでした。電源コンセントは2か所ありました。部屋にテレビもあります。もちろんインドネシア語の放送です。ユニットバスなのでトイレとシャワーは一緒ですがインドネシアには湯船に浸かる習慣が無いのでバスタブはありませんでした。トイレに紙はついています。なおインドネシア式のトイレなのでおしりを洗う様のシャワーも別についてます。朝食は毎朝6時からホテルの食堂に用意してあるものを食べました。基本的にインドネシア料理です。ホテルの周辺には歩いて行ける距離にコンビニやレストラン、スーパーマーケットがありますが品揃えはそれなりです。また、歩道はボコボコで歩きにくいです、車道はビュンビュン車とバイクが走っています。当然?信号なんかあまり守らないので車道を挟んだ向こう側に行きたい時は、迫りくる車とバイクに気を付けて渡ります。到着した初日に夕食がまだだった私はガイドのフィトリさんにホテル近くの屋台に連れて行ってもらいました。そこでミーゴレンを食べましたが日本の焼きそばみたいで美味しかったです。しかも値段は¥120円位でめちゃ安~い。あとホテルの近くにモスクがあるので毎朝4時にイスラムのお祈りが大きい音で流れてきます。なので必ず一度目が覚めますが後半は気にならなくなりました。観光や買い物でジョグジャカルタの人と少し接する機会がありましたが、とてもフレンドリーな印象です。特に若い方々は明るくてフレンドリーです、日本語で話しかけても皆さんニコニコしてます。少なからずジョグジャの人々に対しては良い印象の方が多かったと思います。(もちろん悪い人もいるんでしょうが。)
■その他の感想
それではいくつか良い点と悪い点を書きたいと思います。
良い点。
・世界遺産最高!今回、ボロブドゥール遺跡で日の出、プランバナンで夕日を見に行きましたが、どれだけすごいかは行ったらわかります。インスタ栄えする写真撮りまくりです。あと、別の日に行ったバティック作りも楽しかったです。
・物価が安い!スーパーで買い物をしましたがコカコーラー300MLが¥70円でした。水は500MLで¥40円くらいでした。屋台のミーゴレンは¥120円です。結局、観光地の入場料と食事代含めて3万くらい使いました。土産代は別です。
・みなしご園や文化研究会で現地の人と長く接することができた。普通の観光旅行ではなかなか出来ない事だと思います。
・ガイドのフィトリさん、フィトリさんのアシスタントのサラさんが最高!とにかく色々な気づかいをしてくれます。基本いつも一緒なのでいつでも何でも困ったことはすぐに相談できます。また、二人ともフレンドリーで明るい!
残念ながら悪い点。
・スケジュールが過密。あさ9時から15時まで観光、15時から夜21時まではボランティア活動なので一息つく自由時間はありません。できればみなしご園と文化研究会は別の日に行くようにして少しでも無駄な移動の時間をなくしてほしいです。二日目の文化研究会はその前に立ち寄るみなしご園に長くいたため行けませんでしたから。みなしご園と文化研究会のプログラムは別にしてツアーを組んでほしいと思いました。私は文化研究会を楽しみにしていたのですが結局その時間が少ないのでとても残念でした。また、一日の行動時間を9時間程度にして残りは自由時間にして欲しかったです。正直その辺はしんどかったです。観光地も世界遺産やバギーは楽しかったですが、歴史博物館は苦行でした。
■今後参加する人へのアドバイス、お気づきの点等
ではこれから参加され方々にアドバイスと気づいた点を伝えたいと思います。
まず、基本的なスケジュールは毎あさ9時にホテルを車で出発して15時まで観光です。それから15時から21時までボランティア活動でその後にホテルへ戻りますので自由時間は基本的にありません。これを毎日繰り返します。もちろん両替やスーパーへはそのあい間に連れて行ってくれます。
それと、参加される方数名で一緒にボランティア活動をされると思いますが行く前に出来れば何をするのか相談をしておいたほうが現地での活動がスムーズに行きます。イスラム教なので食べ物やルールについては当然気を使いましょう。
そして、どんな山奥の観光地にもトイレは必ずありますが基本インドネシア方式です、紙がないところもあるので水に溶けるペーパーを持参しましょう。インドネシアの人のように水と左手で洗ってみてもいいかも。
また、途中で体調を崩す方がいるかもしれませんが現地の病院を利用したら日本では考えられないくらいのお金がかかります。念のため旅行保険に入っておきましょう。現地の薬局で薬も買えますが必ず効くとは限りません。今回、少し体調を崩した方がいました。それと、アニメのナルトがとても有名な様です。みなしご園や文化研究会でコスプレ衣装でも持っていけば盛り上がると思いました。(着付けのようにコスプレもしたら盛り上がると思います。)
サッカーやバトミントンも好きなようです。みんなスマホを持っているのでフェイスブック等の交換もできますよ。みなしご園では英語が話せたらコミュニケーションがスムーズに行きます。あとはとにかく思いっきり楽しんできてください。インドネシアの人たちはみなさん笑顔の絶えない明るい人たちでした。