海外ボランティア活動・CECジャパンネットワーク

参加者レポート

It’s up to you to make the most out of it.

・参加期間:  2015年5月~2016年4月
このレポートをご記入いただいたのは活動を始めてから約8 ヶ月め頃

・プログラムの参加動機:
海外生活をしたかったこと、ヨーロッパ、特にイギリスに憧れがあったこと、英語を実生活レベルで使用したかった事などです
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『イングランド・ウェールズ旅行』

・ボランティア活動先に関して:
施設名: CSV Ravenswood
種類: グループホーム
活動先紹介: Ravenswood Villageは、Jewish(ユダヤ教)のチャリティー団体Norwoodによって運営されているケア・ビレッジです。居住者の全員が学習障がいを持ち、老若男女、10を超える大小様々なケアハウスに分かれて暮らされています。過去にはクイーンエリザベスなどの王室の方達も訪問されたそうです。村内にはカフェなどもあり、中にはそこでアルバイトができるほど自立している利用者さんもいます。僕たちボランティアは、一人につき一つのグループホームが割り当てられ、そこでスタッフとして働いています。ハウスによって雰囲気がまったく異なっていて、僕の働いているホームには8人のレジデンツが暮らされています。レジデンツの中には学習障がいのほかに、認知症や、てんかん、ダウン症などを持たれている方もいます。

活動内容: シフトは固定で、8:30-15:30です

一日の例

8:30-10:00
出勤すると、まず利用者の方の朝食の準備。シリアルや、トースト、飲み物などを用意します。
自分の朝食もその後に済ませ、片づけ、食器洗い機をスタートさせます。

10:00-12:00
アクティビティのある日は、アートクラスやミュージックセラピーなどにレジデンツを連れて行ったりします。普段はルームクリーニングや、ベッドメイクなどをしたり、ランチまでの時間に、洗濯物を畳み、それを各レジデンツの部屋に戻します。レジデンツと会話をしたり、折り紙や絵を描いて遊んだりする時間でもあります。

12:00-13:00
ランチタイム。料理は基本的にできないので、ドリンクや食器の準備など。ここでは、利用者の方に準備をしてもらい、僕はその手助けをする形です。ボランティアのランチも提供される形になります。

13:00-15:30
日によって色々です。カフェやレストランなどに外出したりもするし、食器洗い機の片づけを利用者の方にやってもらったり、テレビで映画を一緒に見たりもします。Jewishのホリデイが近づいて来れば、それにちなんだ絵や写真などで壁をデコレーションしたりもします。

感想: 基本的には、最小限の支援で、できる限り自立を促していく、というのが活動のコンセプトです。身体的なケアは許可されていないので、最初のころはやることが見つからず手持無沙汰で、ただ座っているような感じでしたが、少しずつレジデンツやビレッジの事を理解してくるようになると、仕事や話すことも増え、やりがいも感じるようになってきました。障害の程度が重く、コミュニケーションが一方通行になりがちなレジデンツの方がいて、最初のころはどこか気まずい感じになっていましたが、他のスタッフの方の接し方を見ているうちに、無理はせず、楽に接していこうと考えを変えました。ホーム自体の雰囲気がよりアットホームな感じで、施設であるという意識は全くなく、リラックスして仕事ができるし、セラピストや整体師などいろんな人が訪れレジデンツと交流をするので面白いです。ビレッジが発行している月例の広報新聞みたいな物があるのですが、ホリデイで旅行に行ったレジデンツのことや、ガーデニングをしたレジデンツ、イベントの様子などが事細かに書かれていて、とても素敵だと思いました。また、CSVのボランティアが活動を終了する頃に特集記事が書かれるみたいで、どこ出身で、どんな目的でボランティアをしていて、ビレッジでどんな活動をしてきたのか、帰った後はどのようなことをするのかなど、ビレッジの人達にボランティアが温かく迎え入れられ定着している様子が垣間見れました。 何かするたびに”Thank you , Jay ! (別名を使用しています)”や”You’re star!”と言ってもらえたり、レジデンツの方に”You’re the best mate”と言ってもらった事が凄いうれしかったです。このプロジェクト自体が今年の4月末で終了してしまうらしいので、僕らが最後のボランティアになるみたいです。

・滞在先に関して:
形態: シェアハウス
ルームメイト: ドイツ人、韓国人、コロンビア人、イギリス人など
設備: もともとケアハウスだった家をアコモデーションとして使用しています。ボランティアが活動終了するとまた新しいボランティアが来るので、最大で10人のボランティアがいることになります。部屋は個室、キッチン、洗濯機、テレビ、冷蔵庫、暖房などひとしきりそろっていて、またチャリもあり、買い物などに使っていました
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『シェアハウスの日々。かき揚げ、炊き込みご飯、味噌汁、ナスの田楽、巻き寿司など、日本食を色々作ってみました!』

・食事に関して:
形態: 朝昼はホームで提供され、夜は自炊をしています
感想: 小麦製品、特にパスタがすごく安いので、自炊の時はトマトやツナパスタでよく食べてます。トマトやナス、マッシュルームなどの新鮮な野菜がコンビニやスーパーで普通に安く売ってたりするし、さすがそこら中に牛とか羊とかいるだけあって肉もすごく安いと思います。まだサーモンやタラといった生魚や、ツナ缶などの缶詰もコンビニで買えるし、食事という面で不自由さを感じることはありません。むしろパンに関しては、安い上に食物繊維がしっかり入ってたりして、日本より健康的な印象さえ持ちました。ただ、お米は細長いのがスーパーで安く売ってたりするのですが、日本米と違い、パサパサしていてあまりおいしくはありません。ロンドンやレディングと行った都市に行けばアジア食品店があり、日本のお米やインスタントヌードルなども売っていたりするため、日本食も作ろうと思えば普通に作れるので、想像していたよりもずっと環境が良くて驚きました。ビレッジのカフェから、余り物のツナとか牛乳とか、パンとかをもらえたりするし、たまにホームのマネージャー(厳しいスタッフ)がいない夜などは、ディナーもこっそり食べさせてもらえたので、その分食費が浮いて旅行に回せました(笑)

・町の様子をご紹介ください:
ロンドンからの距離と交通手段: ロンドンWaterlooやPaddingtonから電車で一時間ほど
住んでいる町の様子: すごく静かで緑豊かな田舎町といった印象。ロイヤルファミリーの私用地や、有名なカレッジのあるposh(裕福)なエリアになるそうです。長く伸びる道路と、森がどこまでも続いている感じでしょうか。基本的には何もないです(笑)スーパーやtescoといったコンビニなどが少し離れているので、自転車が主な移動手段になります。
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『村や周辺の景色』

・その他:
ネット環境: ハウス内でWi-Fiが使用できます。最大10人で使用するため、たまにつながらなくなることがありました。

その他、今後の参加者に何かアドバイスがあればご記入下さい。
 日本を出て海外に住むことはずっと憧れで、いつか出たい、いつか出たいと思いながらも、費用の事や、そもそも留学ということに対する漠然とした煩雑さを感じていたので、なかなかアクションを起こせずにいました。やっと、ネット上に数多存在する留学プログラムの中からCSVという活動を見つけて、約半年間の準備を経て応募しました。強い意志を持って何かを成し遂げる、そうした刺激的な事を期待していました。
 プロジェクト期間も残り少なくなった今率直に感じていることは、やはり来てよかったという満足感と同時に、この選択をしなかった自分はどうなっていたのだろうという怖さです。ボランティアという性質上、何か決められたノルマやタスクが存在するわけではありません。朝仕事に行き、お手伝いをして帰ってくる、そんな毎日のルーティーンに飽きてしまったり、あまりすることが無い暇な日も多くて、なかなかモチベーションをキープすることがむつかしく、”何かを成し遂げたい”という意気込みで毎日いると、すぐガス欠になってしまうような気がしました。語学を勉強したいという明確な目的があれば、個人的な意見としては、お金があるのならば語学学校をおすすめします。このボランティアをやっていて感じることは、彼らの生活や価値観によりナチュラルな部分で深く関われば関わるほど、その人達から得られるものの多さです。それは言葉というよりも、人間的な強さや、バイタリティといった部分が大きいです。いつでもフラットでいる事、あまり考え過ぎない事、意思表示をしっかりする事など、頭では分かっていても、実際はむつかしい様な事を、こちらの人たちは「当然でしょ?」とやってのけます。そんな人たちの傍で日々過ごしていると、いつの間にか少しずつ影響されている自分に気づくのです。逆に、たとえば折り紙を折ったり、日本語を教えたり、日本食を作ったりと、日本人として何かを与えられる機会も多くありました。そうして生まれる相互関係、言葉のベクトルではないコミュニケーションのコアな部分が、このボランティアにはごく自然にあります。”Study”ではなく”Learn”なのです。人が変わり、言葉が変わり、社会が変わります。”Eye opener”という言葉通り、新しい出会いや発見がたくさんありました。世界がずっと近くなった気がします。
 またボランティア以外でも、イギリス国内外の色々な場所を旅し、色々な人に出会い、その移動手段や宿泊先の手配などを全て自分の責任で行った事で、大きな満足感や充実感を得る事が出来ました。これまで色々なトラブルを経験しました、2ヵ月ほど活動していた最初のプロジェクトから一度変更もしています。でも、イギリスで暮らし、考え、行動するうち、日本という社会で築き上げて来た価値観が、如何に内向的で、ある意味差別的な物だったのかが分かりました。正直この体験が自分の人生に今後どのような影響をもたらしてくれるのかはわかりませんが、少なくとも、世界を見る新たな視点を与えてくれたことだけで、僕はこのボランティアに出会えて最高にハッピーでした! 
 最後に、プロジェクトの最初にあるスタッフの方から言われた印象的な言葉を残しておきます。

It’s up to you to make the most out of it.
(得る物は自分次第なんだよ)

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『ホリデーで行ったバックパック旅行 -上から、クロアチア、スロベニア、フランス(パリ、アルザス地方)』

お名前: R・I 性別: 男性   年齢: 20代