海外ボランティア活動・CECジャパンネットワーク

参加者レポート

不安もありましたが、楽しみの方が多かった

 私は、お盆に長期休暇を頂き、ホームスティをしながら、バンクーバーのExtra Steps Learning Centerという保育園で5日間のボランティアをさせて頂きました。

初めての一人海外ということで、不安もありましたが、楽しみの方が多かったです。
 保育園では、子どもたちと一緒に遊んだり、話したり、また先生たちの補助をさせて頂きました。私は英語が上手ではないので、子ども達がなにを言っているか全くわからないときもありましたが、笑顔で関わり続けると、コミュニケーションをすることができました。私の伺った保育園は、カナダだけでなく、アジア系やブラジル系、ヨーロッパ系など様々な国の子ども達が在籍していました。英語ではない言語を話す子どももいましたが、子ども同士は上手にコミュニケーションをとっていて驚きました。そして何より、一人一人がとても可愛かったです。
私の名前を覚えてくれて「Come on Miki!」と呼んでくれることがとても嬉しかったです。

 また、日本との違いも実感しました。日本では、絵本を聞くときに聞いてない子どもがいたら、一緒に本を聴こうと誘うと思いますが、カナダでは嫌と言った子どもに一人先生がつき、少し離れたところで別の絵本を読んだりされていました。子どものしたいことを大切にしているんだなぁと思いました。

 私が最も印象に残っている子どもは、Saimonという男の子です。この子は、ポーランドから来たばかりで全く英語が話せず、友達もいないし、自分の言いたいことが先生にも伝わらず、朝から泣いたり、玄関で一人で座っていたりしました。私はSaimonがとても気になり、声を掛けようとしましたが、先生に「気にしないで、ほっといていいよ。」と言われました。日本とは違い、自分から関わってくるのを待つのかな、と感じました。絵本の時間になってもSaimon は一人で離れたところに座っていました。他の子どもには声を掛ける先生たちもSaimonには声を掛けていませんでした。
そこで、私は思い切って声を掛けてみました。英語で言ったのでSaimonにはなんといったのか分らなかったと思いますが、ポーランドの言葉で「あっちいけ」のようなことを言われました。

それでも、また時間をおいて何度も何度も声を掛けてみました。すると、Saimonが消防士の帽子を持って来てくれました。とても照れくさそうな顔をしていましたが、一緒に消火器のおもちゃを持って消防士の遊びをしました。Saimonの笑顔を初めて見ることができて、とても嬉しかったです。そして次の日の朝、保育園に来てSaimonが笑顔で消火器のおもちゃを持って走って来てくれました。また、消防士の遊びをして、とても楽しい時間を過ごすことが出来ました。
先生は、私に「No Thank youと言っていいんだよ。」と言ってくれましたが、私はSaimonが楽しそうな顔をしてくれることが嬉しかったので、声を掛けて良かったと思いました。でも、カナダでは私のしたことは余計なことかもしれないので、もっともっとカナダの教育について勉強したいと思いました。Saimonとお別れするのがとても寂しかったです。

より英語を話す事が出来るようになって、またカナダの保育園でボランティアさせて頂きたいと思いました。
貴重な体験をさせて頂きありがとうございました。

カナダT