参加者レポート
「あなたが来てから、自信がついて前向きになった」と
イギリスボランティアプログラムCSV参加者レポート
◆参加期間◆: 2013年5月~2014年5月 12ヶ月予定
このレポートをご記入いただいたのは活動を始めてから約9ヶ月め頃
◆プログラムの参加動機◆:
今までにやったことのないことに挑戦してみたかったため
◆ボランティア活動先に関して◆:
施設名:Carers’ support Bexley (略称:CSB)
種類:Respite care
活動先紹介:10名程のボランティア仲間と共同生活しながら各自割り当てられたクライアント宅を訪ねてお世話をしています。クライアントの症状は、アルツハイマー、脳卒中による半身不随、自閉症、学習障害、ダウン症など様々です。ほとんどのクライアントが複数の病気や障害を抱えています。
活動内容:レスパイトケアなので、介護者が、日頃何をやっているかによります。散歩をしたりカフェに行ってお茶をするだけのクライアントもありますが、トイレのお 世話を必要としているクライアントや、食事の支度を必要としているクライアントなどもあります。活動の時間帯もクライアントによってさまざまです。日中の数時間だけの訪問もあれば、朝から夕方までの訪問やオーバーナイトもあります。年齢も大人から子供まで様々です。
感想:初めのうちは、人様のお宅で食事の支度や掃除をすること、トイレのお世話をすることにかなり抵抗がありました。宗教に対する感覚の違いや、生活習慣の違いにも戸惑いましたが、9か月経ちさすがになれました。
基本的にはレスパイトケアなので、ケアラー(家族含む)がブレイクをしている時にケアドフォーと二人きりになることが多いで す。私のバックグラウンドは介護や看護ではないので、自分ひとりでは万が一の時どうすることもできませんが、どんな時でもオフィスのメンバー(スーパーバ イザーやマネージャー)がしっかりサポートしてくれるので、安心して活動できます。
◆滞在先に関して◆:
形態:フラットシェア
ルームメイト: 活動を終了して出ていくボランティアがいなければ、4か月5か月ルームシェアしなければならないこともありますが、私の場合は初めの2か月間韓国人の同年代の女性とルームシェアしていました。今は個人部屋を与えてもらっています。フラットシェアをしている仲間はドイツ人、イギリス人、台湾人、エクアドル 人、韓国人、メキシコ人、コロンビア人、ウガンダ人、ガーナ人などです。出身地は様々ですが、いつも男女の割合は一定で男性1名、女性9名です。全員で 10名ですが、6名、4名に分かれて2軒の家に住んでいます。
設備:テレビ・洗濯機は各家に1台、インターネット環境はWiFiが飛んでいます。
◆食事に関して◆:
形態:自炊 ウィークリーアラウワンスと食費を合わせて週に75ポンドもらっています。食事の時間帯にクライアントを訪問している時は、特別な場合をのぞいてクライアントが用意してくれます。
感想:主に自炊しているので、何とも申し上げようがありませんが、ボランティア仲間でホームパーティーをするときは、いろいろな国の料理がテーブルいっぱいに並 ぶのでとても興味深いです。また、クライアントに用意してもらう場合は、手料理を用意していただいたり、食材のみ用意されて自分で調理したり(自分の分だ けでなくクライアントの分も作ります)、外食だったり様々です。
◆町の様子をご紹介ください◆:
ロンドンからの距離と交通手段:電車で40分。バスを乗り継いでロンドン中心地に出ることもできますが2時間はかかります。ゾーン6なのでかろうじてオイスターカードが使えます。深夜は このエリアとトラファルガースクエアを結ぶ直通のナイトバスがあります。深夜は交通量も少ないので片道1時間強くらいです。クライアントを訪ねるのにバス に乗って行くことが多いので、Carers Support Bexleyがマンスリーバスパスの代金を支給してくれます。
住んでいる町の様子:静かすぎず騒がしすぎない感じです。ロンドンは少し離れていますが、仕事が終わった後でもちょっと夜景を見に行ったりできます。どこも同じだと思いますが、朝と夕方の中高生の通学にはいつも悩まされています。
◆その他◆:
ネット環境:アコモデーションで無料で利用できますがたまにつながらなくなったりするのですこし不安定です。無料で利用させてもらっているので、わがままは言えませんが。。プリンターはありません。近所の図書館で20ペンス/1枚支払えば印刷できます。
週休の他に2日×活動月数の年休がもらえます。私は月に一度ヨーロッパを旅行しています。
◆今後の参加者に何かアドバイス◆:
こちらに来るまでは、東京で一人暮らしをし、毎日オフィスと自宅を往復するだけの日々でした。忙しい・疲れたと言い訳をして、大好きだった旅行にもいかなくなり、仕事をしているか寝ているかのどちらかでした。
そんな私でしたので、参加をすることを決めてからも不安だらけで、いろいろな国から来た見知らぬ人々と共同生活をして、社交的 に行動することにはまったく自信がありませんでした。出発前にも、なんで安定した生活をかなぐり捨ててまで、ボランティアをしようと思ったのかと自問する ことも少なくありませんでした。飛行機に乗ってからも、変な汗が出るほど、緊張していました。
しかしこちらに来てからは、自分でも驚くほどすぐになじみました。家には必ず友達がいて、誕生日を迎える仲間があればパーティ をしたり、みんなで休みを合わせてとってイベントに参加したり、1年前には想像もしていなかった程アクティブになりました。これだけでも本当にありがたい ことですが、私がお世話をしている方から、「あなたが来てから、自信がついて前向きになった」と言ってもらえたり、「帰らないで」と言ってもらえたり、私 が誰かにこんな風に思ってもらえていると実感できたことは、機会を与えてくださった方々に感謝してもしきれません。
アドバイスを差し上げられるような特別なことをしたわけではないのです。ただ、与えられた環境を存分に楽しむこと、自分の役割に最大限の力を注ぐこと。本当にそれだけです。
これから参加する方が本当にうらやましいです!!
休みを頂いて旅行したときに撮った写真 トルコ、オーストリア、ベルギー、スペイン、ポルトガル、イタリアに行きました。機会があれば行きたいところはまだまだたくさんあります!
イングランド内を旅行した時や、ロンドンに散歩に行った時にとったもの、真ん中のユニオンジャックはみんなで撮った写真を寄せ集めたもの
お名前(イニシャル、ニックネーム可):BN 性別: 女性 年齢: 30代
2021年2月
イギリス施設ボランティアは現在コロナウイルス感染拡大の影響のため受け入れを停止しています。