海外ボランティア活動・CECジャパンネットワーク

参加者レポート

滞在型ならではの醍醐味がここにある

◆参加期間◆ 2014年 2月 4日  ~ 2014年 2月 11日まで ( 1週間)

◆参加の動機◆
大学卒業前に、国際問題としての発展途上国の現状を見てみたいと思い、そのためにはホームステイという形で現地住民と同様の生活をするのがベストだと思ったから。                                                                    
◆ホームステイ滞在に関して◆
家族構成: お父さん お母さん 子供( 2 )人  おばあさん
生活形態について(日本での生活と較べて異なる点、注意点など):
食事は家族より前に自分1人で頂きました。食前には必ずチャイが出ます。トイレとシャワールームが同室で、シャワーは水しか出ません。                                
感想:
これまでに何人も日本人をホームステイとして受け入れており、日本人の対応には家族全員が慣れている印象を受けました。夕食は毎日カレーでしたが、チキンカレーやフィッシュカレー、エッグカレーなど、バリエーションが豊富で飽きることなくおいしく頂きました。自分と世代の近い娘さんと息子さんがいて、積極的に話しかけてくれるため、退屈せずに暮らせました。特に娘さんには、インド生活で疑問に思ったことは何でも相談に乗ってもらい、インドでの滞在がとても充実したものになったと思います。ちなみにご主人はお店を経営しており、安くて良い品をまとめ買いできるので、お土産はここで買うべきだったと後悔しています。                                                                         
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ホストファミリー、その親戚友だちと一緒にピクニック                                                                       

◆ボランティア活動に関して◆
活動先施設: カリガート(死を待つ人々の家) プレムダン(病気や精神障害のある患者)  
シャンティダン(子供、精神障害者) ナポジボン(知的障害者) ダヤダン(健常者、障害者)シシュババン(健常孤児院、又は障害孤児院)  シシュババンハウラー(孤児、重病の女性の家)  

活動内容と感想(活動期間、回数、時間等も併せてご記入下さい):
8:00シーツの取り換え→8:30洗濯→10:00休憩(チャイ)→10:30子どもと遊ぶ→11:00食事の補助→12:00解散                                                                         
 洗濯は、日本のような洗濯機があるわけではなく、全て手作業です。屋上一面に張られたロープに次々と大量の洗濯ものを干していきます。水を含んだ衣服は重かったですが、それでも他のボランティア参加者と話しながら作業したので、楽しかったです。
 単純作業が多かった前半と打って変わって、後半は子どもたち1人1人と向き合って活動しました。子どもと遊ぶといっても、自分個人では特別に何もすることはできず、手を握ったりそばによりそったりします。多くの子は無反応ですが、それでも何人かの子は手を握り返してくれたり、微笑み返してくれたりして、気持ちが通じ合っているように思いうれしく感じます。
 この施設にはひとりでは食事を取れない子がほとんどのため、1対1で食事の補助をします。ミキサーで細かくしたものをスプーンで子どもに食べさせます。なかなか口を開いてくれず、食べても顔が傾いてすぐに流れ出てしまうため、本当に苦労しました。
 結局自分は3回しか活動できませんでした。ようやくコツもわかってきた頃だっただけに、もっと続けたかったと思います。                                                                   
                                                                         

ホームステイ先からボランティア施設までの交通手段は?
行き:バス 帰り:地下鉄、バス                                         

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ボランティア場所ダヤダンにて、他のボランティア参加者と                            
                                                                         

◆Cultural activitesに関して◆ 
ベンガル語レッスン:
ホストファミリーの娘さんから、「おはよう」「おいしい」などの簡単な挨拶を中心に教わりました。実際にホストファミリーに使ってみてうまく通じると、少しばかり自分も家族の一員になれた気がして、うれしく思いました。                                            
                                                                         
ボリウッドムービー鑑賞:
コーディネーターのカロルさんと一緒に、ホームステイ先の近所にあるショッピングモールで観ました。Hasee Toh Phaseeという映画で、当時としては最新のものです。ヒンディー語で、何を言っているかほとんどわかりませんでしたが、カロルさんにうまく解説していただいたおかげで楽しく鑑賞できました。値段は200ルピーです。                                                                              
マザーハウスのミサへ参加する:
朝6:00から始まるため、この日は朝食を食べずに行きました。バスもまだ走っていないため、カロルさんにマザーハウスまで送ってもらいます。そのため、カロルさんに100ルピー支払いました。神父のお話の後に周囲の人と互いにお辞儀をし合ったとき、キリスト教の隣人愛の精神を感じました。また、東の窓から朝の光が差し込んでくる瞬間は印象に残っています。                    

◆持ち物に関して◆
日本より用意し、役に立ったものは?
・メモ帳:活動を通して感じたことをすぐに書き込めるので、重宝しました。              
・カメラ:掲げているだけで子どもが寄ってくるし、また一緒に写真を取ることで初対面の人ともアイスブレイクできる気がします。                                        
・日本の写真(特に自分の家族):ホストファミリーとの会話の話題に使えました。          
その他、便利だと思うものは?
爪切り:忘れてきたため、滞在中伸びっぱなしでした。                                                                         
                                                                         

◆コルカタ市に関して◆
お勧めの観光スポット、お店、レストラン等があればお知らせ下さい:
・BLUE SKY CAFE:サダルストリートのほぼ中心にあるレストランです。少し高いですが、Wifiも使えるし品数も豊富でおいしいため、滞在中何度も足を運びました。                                                                         
・The Pure Milk Centre:サダルストリートから少し離れたところにある、文字通り乳製品の専門店です。ラッシーが抜群においしかったです。                                                                                                                                                  
・ビクトリア記念堂:コルカタの中心にある建物。建物の壮大さはもちろん、敷地内が解放されており、騒がしいインドの街並みから離れて静かになれる場所です。

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ビクトリア記念堂前にて、他のCEC参加者と                                                             

◆ご参加頂いた時期に関して◆
気候、お天気はどうでしたか?
常に晴れていました。気温は日本の夏を想像していただけたらと思います。             

服装は?
多くの日が半袖Tシャツに七分パンツ、サンダルのスタイルでした。また、アリババパンツを購入し、インド人になりきって活動しました。                                                                         
                                                                         

◆インドの物価に関して◆
ご参加時のレートは?  1ルピー=約( 1.6    )円
何か購入されたものがあれば参考までお知らせ下さい:
(例:ミネラルウォーター1L 12ルピー(約24円)、焼き飯30ルピー(約60円)等)
・交通費(バス、地下鉄、オートリクシャ―):5~10ルピー
・アリババパンツ:200ルピー
・サンダル:120ルピー
・昼食代:100~200ルピー
・ラッシー(The Pure Milk Centreにて):20ルピー
・炭酸飲料(lemca):30ルピー
・ガネーシャの置物:70~200ルピー
・アクセサリー:100ルピー       などなど                          
                                                                         

◆予防接種に関して◆
渡航にあたり予防接種を受けましたか?  いいえ
                                                                         

◆最も印象に残っていることや今後の参加者へのアドバイスなど インドに滞在するということは、決して便利な生活が送れるとは思わない方がいいと思います。散らばったゴミと排泄物による酷い匂い。騒々しいクラクション。汚れた空気。今にもぶつかりそうな車やオートリクシャ。インドで生活できたらどこの国でも生きていける、といわれるのがよくわかります。インドで滞在してみて、どれだけ自分たちの日常生活が恵まれたものかを理解できる気がしました。
 また、インドの人の、力強い一方で心やさしい一面を持ち合わせている気性も感じました。インドの人はケンカになれば自分の主張は絶対に譲らず、激しく言い合います。一方で、カメラを抱えていると集まってくる子どもたちはとてもかわいいですし、ホストファミリーはもちろん、見知らぬ人でもわからないことがあれば親切に教えてくれます。このようなことは、実際にインドの人と過ごしてみないと決してわからないことです。それだけでも参加する価値はあると思います。
 ボランティア活動を通して、本当に多くの人と出会いました。ボランティアの参加者は、日本以外にも世界の多くの国から来ています。マザーハウスという1つの場所に世界中の人が集まって共同作業を行う。                                                                         
普通の観光では味わえない、滞在型ならではの醍醐味がここにあると思います。
 一方で、ボランティア活動を通して、生命の重さを感じました。食事の補助をしていて、少し食べるとせき込んで全部出してしまうことがありました。そのとき、目はまっすぐに自分を見ていて、まるでこれ以上食べたくないと訴えかけているようでした。苦しんでいる姿を見るとこれ以上食べさせたくないと思う一方、生きるためには食べさせなければならない。ここにジレンマを感じました。また、このまま死んでしまったら…と思うと責任感も抱き、慎重になります。少子化で医療水準の高い日本では決して体験できない活動がこの海外ボランティアでは体験できると思います。                                                                         
 以上、いろいろと書きましたが、これはあくまで私自身の感想です。同じプログラムでも、別の人は全く別の感想を抱くと思いますし、私自身もう一度参加してみると、違った感想を抱くかもしれません。是非一度インドに行ってみて、その空気を感じてみてください。そしてボランティア活動を通して、充実した旅にしてみてください! 

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ホストファミリーと自宅前にて