海外ボランティア活動・CECジャパンネットワーク

参加者レポート

【カナダ幼稚園:サマーキャンプ】子供達と少しでも長く過ごしたかった

 

◆参加期間 2019年6月30日~4週間 ◆M・I様 20代 学生

◆参加プログラム名◆ カナダ幼児教育ボランティア サマーキャンプ

◆参加動機◆

カナダに行きたかったのと、子供が好きで子供にかかわれるボランティア活動に参加してみたかったから。

*印象に残った事、感動した事*
印象に残ったことは、教育のレベルの高さです。

スタッフの方は5歳や6歳の子に対しても、常になぜその選択をしたのか理由を聞き、ダメなことに対して、ただ「だめ!」と注意するのではなく、なぜその行動がよくないのかをきちんと説明してあげていました。そのため、子供たちはいつも自分の意見をしっかり持っていて、意見を求められる場面では、積極的に手を挙げて発表していました。欧米人の積極的な姿勢は、小さい頃からこうやって身に付けられてきたのだろうと思いました。

感動したことは、最終日前日と最終日に子供たちが絵やメッセージカードを各々でくれたことです。また、「I miss you.」と言って沢山ハグもしてくれて、私は思わず泣いてしまったほどでした。子供達は「絶対また遊びに来て!」「大きくなったら日本遊びに行くから、また一緒に折り紙折って!」と、スタッフの方は「泊まる場所がないなら、家に泊めてあげるから戻っておいで!」と言ってくれたので、お金と時間に余裕があればぜひ行きたいです(来年から働かなければならないので、厳しいですが・・・(泣)。

 

子供達やスタッフの方々がくれたメッセージカードや絵

また、最初は中々懐いてくれなかった子が名前を覚えて呼んでくれたことや、外に出かけるとき安全のためにペアを作り手を繋がなければならないのですが、最初は先生が指名しないと私にはペアがいなかったのに、途中から誰が私のペアになるかで取り合いになるほど子供たちが懐いてくれたことです。

*大変だったこと*
子供たちと仲良くなりたくて、折り紙で折り鶴、手裏剣、紙飛行機、かえる、紙風船、紙箱などをおってあげていました。

はじめは興味を持ってくれてただただ嬉しかったのですが、手裏剣を気に入ってくれた子達が毎日毎日何十個と折るように言ってきました。そのため、折り方を教えたり、せめて人に頼むときには「Please」と言おうねと伝えたりしたものの、あまり改善されることはありませんでした。私は折っている間他の子と遊べないし、これで今日は最後!と言っても聞いてくれないし、私は手裏剣製造機じゃないのに・・・と、とてもしんどくなってしまいました。

それに気づいて声をかけてくれたスタッフの方が、最終日前日に、私にいつも作るよう言っていた子供達に上手に説明してくださって、最終日は折らずに済みました。その話をされていない他の子供達から作ってほしいと言われ、その子達の頼みを断るのは心苦しかったですが、一度作り始めたらまた終息がつかなくなると思い、断りました。最初から1人何個までとか決めておけば良かったと心底思いました。折り紙を持って行って教えてあげたい方は要注意です!        

*楽しかったこと*
子供達と仲良くなれたことです。お話をしたり、お医者さんごっこや鬼ごっこ、かくれんぼをしたり、一緒にランチやスナックタイムでスナックを食べたりと、言うことを聞いてくれず大変なこともありましたが、やっぱり子供達は可愛くて、一緒に遊ぶことが楽しかったです!

特に、初めてolder childrenと一緒に出掛けた時、私の帽子を盗んだ5人の男の子達が私に返すまいと逃げて、私がそれを追いかける、鬼ごっこのようなことをしました。最初にyoungerかolderどちらかのグループを選ばなければならず、youngerを選んだ私は年上の子達と関われる機会が少なかったのです。しかしせっかく来たのだからみんなと仲良くなりたい、もっと色んな子と話したいと思った私は、最終週に勇気を出してスタッフの方に、年上の子達のお出かけについて行ってもいいか尋ねました。すると思いの外快諾してもらえました。その鬼ごっこによって年上の子達も心を開いてくれたので嬉しかったし、何より楽しかったです。いつも年下の子達と鬼ごっこをするときは本気で走ったらすぐ捕まえることが出来てしまうので、手加減して鬼をやっていたので。(笑)

*持ち物に関して*
持って行って良かった物・・・ホストファミリーと幼稚園へのお土産(日本っぽいものをと思い、甘い抹茶のお菓子を持って行き、抹茶だけど甘いよ、と説明しましたが、やはり苦いイメージが強いのか、不人気でした。サイダーの飴や、ぷっちょは人気でした。(ハイチュウは向こうでも売っているので、ぷっちょがおすすめです。)

UVカットの長袖メッシュパーカー(日本より紫外線が強いため)、便箋やメモ帳(最後子供達やスタッフの方々、ホストファミリーに書く用。子供達にはキティちゃんやポケモンが人気!)

持って行けば良かった物・・・ムヒ(虫よけスプレーは持って行ったが、ムヒはまあいいか、と思って持って行かなかったら、ホストファミリーが連れて行ってくれたキャンプで蚊に沢山刺されて必要だった)

折り紙(60枚入りのを買って持って行ったが、全然足りなかった。向こうでも売っているが、日本のように和柄や様々な柄付きのものは見なかったので)、水鉄砲(公園や園内で水遊びをすることが多かったので、あったらより楽しかっただろうなと思った。向こうでも買えるが、大きいし、実家にあって持って行こうか最後まで迷っていたので…)

*現地での服装*

普段の服装は雨の日はだいぶ冷えるので、長袖長ズボンにプラス何か羽織るものが必要です。晴れの日は半そで半ズボンで生活していました。朝晩と日中、雨の日と晴れの日で気温差が激しいので、脱ぎ着しやすいものや、1つジャンパーのようなものがあると便利です。 活動先での服装は砂遊びをしたり、土足の園内の地べたに座ったりするので、とにかく汚れてもいい服装がおすすめです!(しかしジャージを着ている人はいないので、私服で!)蹴られることもあるので。(笑)女性の方でもズボンの方が動きやすいのでズボンがいいと思います。私はズボンしかはいていませんでした。

*現地の物価・日用品・外食・交通費etc*
ホストファミリーが1日三食出してくれるので、食費はほとんどかかりません

ある日の晩御飯

交通費は日本でいうスイカのような交通カードであるコンパスカード($6)に1か月の定期パス($98)を最初に買ったので、プラスではほとんど払っていません。週末にキャピラノブリッジやスタンレーパーク、グランビルアイランドに行くと、入園料やお土産でだいぶ使いましたが、それでも1週間1万~1万5000円あれば十分だと思います。

また、私の場合ホストファミリーがナナイモアイランドという島にキャンプをしに連れてってくれたので、その時は追加で船の費用として$60くらい払いました。外食はほとんどしなかったので、詳しくはわかりませんが、日本よりは高いです。また、ほとんどどこでもクレジットカード決済ができるので現金はほぼ必要ありませんが、お祭りの屋台で物を買ったり、私のようにホストに現金で交通費を払わなければいけなかったりするときがあるので、1か月行く人は5000-1万円くらい替えておくと安心です。おすすめの良いルートの交換所は現地でJAN-LINKの方が教えてくれるので、空港で替える必要はありません

*ホームステイの感想*
ホストマザー(54)、ファザー(57)、シスター(19)でフィリピン人でした。

 

食事は朝は毎日冷蔵庫にあるものを適当に食べてと言われていましたが、あまり食べるものがなく困りました。お昼は前夜にファザーと一緒にサンドウィッチなどを作って幼稚園に持って行きました。夜はファザーかマザーのどちらかが作ってくれて、とても美味しかったです。お肉ばかりではと心配していましたが、むしろ野菜、魚メインのご飯で健康的でした。

シスターはとても人見知りらしく、全く話してくれませんでした。最後まで話しかけるよう努力はしましたが、ご飯中は携帯やパソコンをいじっているし、嫌われているとしか思えないほど、質問にも首を縦か横に振るか、「I don’t know.」というだけで、ほとんど答えてくれませんでした・・・。それがとてもつらかったです。また、ホストはキリスト教で家の隣が教会で、週末はよくご飯会をしたり、誕生日パーティーがあったり、キャンプに行ったりします。マザーもファザーも普段はとても優しくて色々話をしてくれるのですが、教会の人々と集まるとみんなフィリピン人なので、現地語であるタガログ語で話されて、何を言っているのか全く分からず、孤独感が半端なかったです。

子供達は英語ですが、シスターに嫌われているようだったので、その輪に入っていけませんでした。そのため、3泊4日のキャンプは特にしんどくて、正直もう行きたくありません。加えて、私が帰る3日前に従妹のためにコンパスカードを貸してほしいと言われて(私のは定期なので、お金がかからない)、貸してあげたところ、なくされました。従妹が言うには出かける前になくしたというので、家の中をマザーと一緒に探し、それでもなかったので、夜道をライトを照らしながら最寄りのバス停まで歩いて探しに行きました。しかし、見つかりませんでした。私がカードをオンライン登録しており、定期券を新しいカードに移行できたので良かったものの、シスターからも従妹からでさえも謝罪の一言すらなかったので、大変残念でした。異文化の違いなのかなあと思いました。それでも、共働きで忙しい中で時間を見つけて私と話してくれて、美味しいご飯を作ってくれたファザーとマザーには感謝しています。

最終日前夜にあるきっかけから、マザーにフィリピン人同士でいるとき孤独だったことを打ち明けると、驚かれたと同時に謝られました。でも、それは仕方のないことで、あなたも日本人と会ったら、母語で喋るでしょう?それと同じなの。私も前に受け入れをした女の子の妹が家に泊まりに来た時、私たちが一緒にいる夕飯の時でさえ彼女たちは日本語で喋っていたわ。私もその時はあなたと同じような気持ちだったけれど、仕方ないと思うことにしたのよ。というようなことを言われました。確かにそうだし、頭ではわかっていたけど、苦しかったので、最後に伝えることが出来て良かったなと思います。

キリスト教のフィリピン人の集まりによるキャンプ

 

*ボランティア活動に関して*

7時半~17時半まで施設は開いており、最初に毎日何時間くらい働きたいかを聞いてくれました。私はできるだけ長くと答えたので、8時半~15時半の7時間になりました。しかし、最後の週は子供達に帰るのを渋られたり、私が残りたかったりしたので、8時間以上ボランティア活動をしていました。

内容としては、子供達と話したり遊んだり、折り紙を教えたり、悪いことをしている子を注意したり、怪我や喧嘩など何か起きた時すぐにスタッフの人に伝えたり、スナックタイムの準備でフルーツを切ったり、面倒を見たりしていました。基本的にはスタッフの方々の補佐役として行動していました。休憩はいつでもとっていいと言われていましたが、1日10~20分くらいしかとっていませんでした。とにかく時間の許す限り子供達と向き合っていました。

*事前準備に関して*
私は幼稚園の先生になりたいわけでも、そういうボランティアを日本でしたことがあったわけでもなく、ただただ子供が好きなだけだったので、幼児教育に関して無知でした。そのため、CECの方が送ってくださった資料を見たり、ネットで調べて覚えておいた方がいい用語を覚えたりしました。名前を覚えてもらえるようにネームプレートを作って持って行きましたが、スタッフの方が貸してくれたので、必要なかったです。

WIFIは昨年オーストラリアに10ヶ月留学をした時、スマホがシムフリーでなくSIM交換が出来なかったため、WIFI下でないと使えない生活をしていました。ですがなんとか乗り切れたので、今回も何も準備をせずずっと機内モードにしたままで、WIFI下でのみ使える生活をしていました。不便は不便ですが、幼稚園内で使う時間なんてありませんし、ホストファミリーの家では快適に使えましたし、外でも結構WIFIが使える場所があるので、そんなには困りませんでした

その分出かける前は行き帰りの公共交通機関の時刻表や行き方などしっかり下調べをして、スクリーンショットを沢山して行きました。それでもハプニングはつきもので、バスを逃してしまったり、迷ってしまったりしましたが、その時は他の人やドライバーの方に尋ねて助けてもらいました。人のやさしさに触れ、それから仲良くなった人もいました。何でも調べられる今の世の中で、ネットに頼れない状態だったからこそ、できた体験でしたし、緊急事態にも対応できるようになったと思います。いつでも携帯を使えた方が安心安全ですし、便利なのは間違いないですが、変な人に連絡先を聞かれても今携帯使えない、と言って断りやすいし、意外と生きていけるし、何より携帯料金がとても安く済むので(出国前に携帯会社できちんと手続きをしておけば、です)、私はおすすめです。

*今後参加する方へのアドバイス*
幼稚園の先生にならない人でも、興味があるなら是非お勧めします!CECの方は返信が早くとても丁寧に対応してくださいます。質問にも真摯に答えてくれるので、気になることがあれば遠慮せずに聞いた方がいいです。

子供達には最初はやはり警戒されますが、根気強く毎日話しかければいつか必ず心を開いてくれます。自分の思い通りにいかなくて、自己嫌悪に陥ったり、幼稚園に行きたくないと思ったりすることがあるかもしれませんが、自分が思っているほど向こうの方は気にしていないので、自分が思うように行動したらいいと思います。そうすれば、私のように最終日にもっと長くいたい、と思えるほどになるはずです。ホストファミリーの人ともうまくいかないことがあるでしょうが、お客さんとしてではなく、家族の一員として扱ってくれているからだと思って、頑張ってください!